ササキが選ぶ2015年ベスト映画

f:id:SasakiTakashi:20151225123447j:plain無職で映画を見るぐらいしかすることがなかった昨年を契機に劇場に行く習慣がつきましてね、今年も(昨年ほどではないにしろ)結構な本数の映画を見ました。今年はすごかったですね、マッドマックスとかスターウォーズとかロッキーとか、本当に今は2015年なのかって言うような昔の映画の続編がヒットして(ターミネーターはあんまりだったみたいだけど…)、日本でも洋画の存在感が割りとあった年なんじゃないでしょうか。というわけでササキの2015年映画ベストです。20本。順位つけました。

 

20位『ラブ&マーシー 終わらないメロディー』 →感想

19位『シェフ 三ツ星フードトラック始めました』→感想

18位『セッション』→感想

17位『ジョン・ウィック

16位『バードマン あるいは(無知がもたらす予期せぬ奇跡)』→感想

15位『シンデレラ』→感想

14位『クリード チャンプを継ぐ男

13位『インサイド・ヘッド』→感想

12位『スター・ウォーズ/フォースの覚醒

11位『くまのアーネストおじさんとセレスティーヌ』→感想

10位『草原の実験』

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2014年ロシア 日本公開日:2015年9月26日
ジャンル:メルヘン、SF、美少女、終末もの

広大な草原における美しい少女による終末の過ごし方

見た直後の感想はこちら。2014年の東京国際映画祭で最優秀芸術貢献賞を受賞し話題になっていたロシアの一作。セリフ一切無し、どこまでも地平線が続く美しい平原に住む美少女とその父親の日常。美大生向けの雰囲気映画かと思ったらどっちかって言うとロリとSFが好きな俺ら向けでした。主役の超美少女はロシアンとコリアンのハーフなんですって!

『草原の実験』予告編 - YouTube

 

9位『コングレス未来学会議』

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2013年イスラエル、フランス 日本公開日:2015年6月20日
ジャンル:近未来SF、ブラックコメディ、アニメ、二次元ドリームフィーバー

実写とアニメで描かれる物悲しい未来の楽園

見た直後の感想はこちら。『ソラリス』の原作者スタニスワフ・レムの『泰平ヨンの未来学会議』を元にしたSF作品。『くまのアーネストおじさんとセレスティーヌ』と一緒に東京アニメアワード2014で話題になってたやつ。監督は戦争ドキュメンタリーの傑作『戦場でワルツを』のアリ・フォルマン。なんか今年はこういう妙ちくりんなSFばっかり見てた気がするなあ。「老いや死を捨ててアニメの世界で永遠に生きていこう」っていう快楽的悪夢が描かれる切ない話だった。

『コングレス未来学会議』劇場予告編 - YouTube

 

8位『プリデスティネーション』

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2014年オーストラリア 日本公開日:2015年2月28日
ジャンル:タイムスリップもの、SFサスペンス

ハインライン原作、時空警察イーサン・ホーク

「やりすぎてコントになっちゃってるSF」大賞。題材や演出の雰囲気的にクリストファー・ノーランダンカン・ジョーンズのSF諸作を彷彿とさせるものの、拭いきれぬオタク臭のせいでシーンが進むごとにB級濃度が高くなり、見終わった後の気分はむしろ『ワイルド・シングス』(もちろん1作目)に近い。全くもって無駄な知恵熱出しちゃったよ!

『プリデスティネーション』予告編 - YouTube

 

7位『ワイルド・スピード SKY MISSION』

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2015年米国 日本公開日:2015年4月15日
ジャンル:カーアクション、筋肉、スキンヘッド、追悼

おもろうてやがて悲しき、車も空飛ぶ人気シリーズ第7弾

見た直後の感想はこちらジャッキー・チェン、ミッション・インポッシブル、エクスペンダブルズとかにあからさまな影響を受け、もはや違法カーレースを題材にした話でも何でもなくなってしまった最高に頭の悪いハリウッド大作。こいつの頭の悪さのせいで『トランスフォーマー/ロストエイジ』のアホさが完全に霞んじゃったじゃん! しかし主演俳優が撮影期間中にプライベートで交通事故死するって、どんな皮肉なのだろう。すごい映画になってしまった。

映画『ワイルド・スピード SKY MISSION』インターナショナルトレーラーB' - YouTube

 

6位『ミッション:インポッシブル/ローグ・ネイション』

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2015年米国 日本公開日:2015年8月7日
ジャンル:スパイアクション、ブロマンス、スタント

52歳のオッサンが命がけのアクションしたり男子でいちゃいちゃする尊さ

見た直後の感想はこちら。今年は偶然にもスパイ映画が何本か公開されヒットしていてそのほどんどが昔の007のオマージュで作られてたわけですが、僕としては断然90年代ジャッキーチェン映画のノリで作られたこちらの作品を指示したい。『ワイルド・スピード SKY MISSION』はこれの前作である『ミッション:インポッシブル/ゴースト・プロトコル』にインスパイアされた作品であることは明白だと思うのですが、この『ローグ・ネイション』もワイルド・スピードの近作に影響されてるんじゃないかなあとか思ったり。やたらチームや友情を大切にするあたりね。とにかく出てくるオッサンたちがみんな可愛い萌え映画でした。

『ミッション:インポッシブル/ローグ・ネイション』予告編 最後のミッション編 - YouTube

 

5位『ガールズ&パンツァー 劇場版』

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2015年日本 公開日:2015年11月21日
ジャンル:アニメ、戦車、美少女

ガルパンはいいぞ

カチューシャが可愛い。やってることは基本的にTVシリーズと一緒。仲間とダベりながら戦車でドンパチ、だけ。その「仲間とダベりながら戦車でドンパチ」という面白さの核の部分がTVシリーズの何倍もパワーアップ。ピンチに陥る過程、ピンチを切り抜ける作戦、ワンカットワンカットが凝ったイラストのようなレイアウト、専門用語ばっかりのセリフも、どれをとっても秀逸なイマジネーションで生み出されたアイディアの洪水。日本のアニヲタは麻痺してると思うけど、こんな狂った映像作品、世界的に見てもそうそうない。
ガールズ&パンツァー 劇場本予告 - YouTube

 

4位『マッドマックス 怒りのデス・ロード』

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2015年オーストラリア 公開日:2015年6月20日
ジャンル:終末もの、ディストピアSF、カーアクション

まさかの大傑作、まさかの大ヒット

どっちかって言うとB級よりな、時代の徒花的なイメージだったシリーズの新作が、これだけ世界中の映画ファンの賛美を得てしかも日本という国でこれだけヒットしてしまったことにただただ驚愕する。昨年、初めて予告編を見た時は「すげえwwww今さらマッドマックスwwwwwwww」とか笑ってましたけど、本編ではもっと笑って、泣かせてもらいました。登場人物たちそれぞれの、人間の尊厳を取り戻すための戦いのドラマに、涙。

映画『マッドマックス 怒りのデス・ロード』予告編 - YouTube

 

3位『花とアリス殺人事件』

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2015年日本 公開日:2015年2月20日
ジャンル:アニメ、青春、岩井俊二

岩井俊二の『花とアリス』の前日譚、なんとアニメで公開

ロトスコープなどの実験的な表現技法が取り沙汰される本作だけど、物語だって相当魅力的。2015年のNo.1青春映画。まだ女性になっていない2人の少女の、淡い恋をめぐる冒険談。岩井俊二、いい歳していつまでたっても乙女である。

映画『花とアリス殺人事件』予告編 - YouTube

 

2位『駆込み女と駆出し男』

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2015年日本 公開日:2015年5月16日
ジャンル:時代劇、松竹映画

日本よ、これが日本映画だ。

見た直後の間奏はこちら。2010年代の『幕末太陽傳』。名画座とかで過去の名作映画を見るようになって思ったんですけど日本の映画って昔の方が全然面白いですね、ハリウッド映画とかは2000年以降のものが好きなんですけど、日本のは昭和の頃のがテンションが高いし金かかってるし表現が豊かだなあって。この『駆込み女と駆出し男』はひっさびさにリアルタイムで「傑作だ!」と思えるような娯楽時代劇で、往年の傑作群に引けをとらない豊潤な魅力を持っているなと思いました。実質2015年の1位。

駆込み女と駆出し男 予告篇 - YouTube

 

1位『ウォーリアー』

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2011年米国 公開日:2015年6月15日
ジャンル:格闘技、家族ドラマ

21世紀の『ロッキー』、もしくは『エデンの東』の先にある物語

マッドマックスことトム・ハーディの出世作で2011年に公開された格闘技映画。本国の映画ファンには知らない人がいないほど傑作認定されているみたいだけど、日本では未公開のまま4年がかりでジワジワと話題になり、今年になってやっと国内盤ソフトがリリースされた既に伝説的な作品。自分も映画秘宝で紹介されてたのを見てずっと気になっていた。期待を裏切らない傑作だった。同じく格闘技を題材にした『激戦』も『クリード』も良かったけど、ササキはこちらで涙が枯れるほど泣きました。オエオエと。今からでも国内で本格的なロードショーをしても、いいのよ? 何事も遅すぎるということはないのよ?

ウォーリアー(字幕版) - YouTube

 


 

はい、そんな感じで日本では正式に劇場公開されてないような2011年の作品を1位にしてしまいましたが、まあ面白かったんだからしょうがない。以上、ササキの20作品でした。次点は『ジャッジ 裁かれる判事』、『心が叫びたがってるんだ』、『インヒアレント・ヴァイス』、『激戦』といったところでしょうか。あと劇場公開作品ではないんですけど、『心霊玉手匣』のパート3とパート4が面白かったです。来年の映画も面白そうなのがいっぱいで心が踊りますね。