『白ゆき姫殺人事件』を見た
- 地元の映画館で『白ゆき姫殺人事件』を鑑賞。大して期待もせずにふらっと見に行ったんだけどなかなか見応えがある作品で嬉しい誤算。
- 奏かなえ原作ということで後味の悪いイヤ~な映画なのかと思いきや、シニカルなユーモアが冴えるブラックコメディといった感じだった。マスコミやネット、及び職場やご近所の噂話とかから発生する無自覚な悪意を、恐ろしい物というよりは滑稽なものとして描いていたのが特徴。しょうもない動機で起きた事件がしょうもなく広がっていく様を、変にシリアスに演出せずにしょうもなく描いていたので好感が持てる。
- 不特定多数の無関係者の象徴としてTwitterがちょっとあざといくらいに使われていて、Twitter公式の協力の下でその「バカ発見機」&「デマ拡散機」の側面をネタにしてたのは何ともエグい。やるじゃんTwitter、創作に理解があるね!(でもちょっとなんか、やりとりの仕方がツイッターと言うよりは普通にチャットとかBBSみたいな感じだったのが惜しい。原作だとツイッターじゃないのかなもしかして)
- 事件についてあーだこーだ言う関係者やマスコミを演じる役者さんたちがいちいち上手く、特にTVキャスター役の生瀬勝久が良かった。しょうもなさの本質をついた巧みでわかりやすい演技だった。
- あ、あと井上真央の中学の同級生役で野村佑香が出てたんだよ野村佑香が! 上手かったし可愛かった。えれぴょんはもっと出番が欲しかった。でもえれぴょんがOLっつうのはなんかちょっと合ってねえかな…
- 『八日目の蝉』と本作のおかげで、井上真央主演の映画は秀作、という先入観がササキの中で生まれました。